設置基準
災害用発電機の稼働音や振動、排気がクレームにつながってしまう場合があります。設置基準等を確認して、正しく使用できるようにしましょう。ここでは、災害用発電機の設置基準や、とるべき対策についてご紹介します。
この記事はこんな方に
おすすめ
- 災害用発電機の導入を検討している方
- 災害用発電機の設置基準について知りたい方
- 災害用発電機を設置させる際の注意点について知りたい
災害用発電機が設置されている場所とは?
災害用発電機は、病院や介護施設、学校、マンション、商業施設、工場など、大型施設を中心に導入が進んでいます。近年は、災害時でもできるだけ早く事業を再開できるよう、企業や一般家庭での導入も増えているようです。
災害用発電機には設置基準がある
災害用発電機を導入する際に注意したいのが設置基準です。稼働時に騒音や振動、排気がある上、引火する恐れのある燃料を使用することから、災害用発電機の設置場所には条件が定められています。詳しい条件は、以下の通りです。
- 点検に便利で、火災等の災害による被害を受けるおそれが少ない場所
- 不燃材料で造られた壁、柱、床および天井で区画され、窓や出入り口に防火戸のある専用の部屋(キュービクル式自家発電設備あるいは屋外で隣接する建物から3m以上の距離がある場合などはこの限りではない)
- キュービクル式以外の自家発電装置は、以下の1~3の定めるところによる
- 自家発電設備の周囲には0.6m以上の幅の空地がある。
- 燃料タンクと原動機の間隔は、予熱方式の原動機では2m以上、その他の方式のものでは0.6m以上。ただし、燃料タンクと原動機との間に不燃材料で造った防火上有効な遮へい物を設けた場合はこの限りではない。
- 運転制御装置、保護装置、励磁装置その他これらに類する装置を収納する操作盤(自家発電装置に組み込まれたものを除く)は、銅板製の箱に収納するとともに、その箱の前面に1m以上の空地を設ける。
設置する際は、発電機の燃料タンクやその他の機器がズレたり倒れたりしないよう、床や壁、支柱などにしっかりと固定しなくてはなりません。
クレームにならないよう、振動・騒音対策にも配慮しよう
災害用発電機を稼働させる際には、振動や稼働音が発生します。機種によっては非常に大きな音が出るため、状況に応じて適切な対策を行いましょう。
例えば、ディーゼル発電機の稼働時に出る黒煙。大型の発電機の場合は大量に出るため、火災と勘違いされて通報される可能性もあります。また、排気が建築物にあたると壁が黒く汚れてしまうことがあります。排気の温度は約300度あり、2~3m離れた場所でも50度の温度を維持しているため、排気方向には十分考慮しなければなりません。
こうした排気問題が生じることから、大型の災害用発電機を設置する際には、ばい煙発生施設の届出が必要です。
「電気のチカラ」編集チームのまとめ
非常用発電機には設置基準が設けられているため、よく確認した上で適切に設置を行いましょう。また、機器によっては大きな稼働音や振動、排気を発生させる可能性があります。設備の購入だけで満足せず、あらかじめ、音や振動の大きさ、排気の量や向きなどをよく確認しておきましょう。
こちらのページでは、災害時に本当に頼れる災害用発電機をご紹介しています。補助金対象のおすすめLPガス発電機3選も、ぜひ参考にしてください。
いざというときに使える
災害用LPガス発電機
メーカー3選
補助金助成の条件である「連続稼働が72時間(3日間)以上」(※)のLPガス発電機を提供している、LPガス発電機メーカーを厳選。導入する施設ごとに、おすすめの会社をご紹介します。
- 医療・介護施設
に導入するなら - 大規模商業施設
に導入するなら - 宿泊施設
に導入するなら
に導入するなら
時間が一番短い※2
に導入するなら
一番大きい※2
に導入するなら
LPガス発電機
【選定条件】
2024年2月26日調査時点「LPガス発電機 メーカー」とGoogle検索して上位表示される企業のうち、72時間以上(3日間)の連続稼働が可能と公式HP上に表記し、
導入事例を掲載しているメーカーをピックアップ。 そのなかで、公式HPで確認できる情報を基に以下の要望別で各社を選定しました。
■医療・介護施設に導入するなら=昭栄
調査した中で停電検知からの起動時間~起動から電力供給までの時間が一番短かったため※参照元:昭栄公式HP(https://www.shoei2000.co.jp/about.html)
■大規模商業施設に導入するなら=GENERAC
kVA(提供可能電力)が調査したなかで最長だったため
※参照元:GENERACHP(https://generac.jp/product/guardian-series/)
■宿泊施設に導入するなら=Denyo(騒音値が調査したなかで最も低かったため)
※参照元:Denyo公式HP【PDF】(https://www.denyo.co.jp/wp/wp-content/uploads/2020/08/legpower-1.pdf)
※1.2024年2月26日調査時点
※2.本メディアの調査企業21社の内。