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学校・自治体の災害用発電機導入事例

ここでは、学校・自治体における災害用発電機の導入事例をご紹介します。学校・自治体に必要な災害用発電機についても解説しているので、導入を検討している職員の方は、ぜひ参考にしてください。

この記事はこんな方に
おすすめ

目次

学校・自治体に必要な
災害用発電機とは?

学校

72時間稼働が可能なLPガス発電機がおすすめ

学校は、子どもたちが一日の大半を過ごす場所であるだけでなく、災害時は地域の避難所としての役割を持つため、防災機能の強化が進められています。実はすでに、多くの学校施設が災害時の停電に備えて自家発電設備を備えています※が、稼能時間は72時間未満にとどまっており、改めて備えについて検討する必要に迫られています。

学校施設では、災害時に児童・生徒や教員、スタッフの安全を守れるだけの容量が必要です。学校だけなく自治体においても、避難所として使用する場合は、収容人数に合わせて、空調設備、照明、非常用コンセント、水回りの給排水ポンプ、冷蔵庫、本部運営をするための設備等を充電・稼働できるだけの備えがあれば安心でしょう。

おすすめはLPガス発電機です。LPガスなら、ディーゼル発電機よりも長時間の稼働が可能な上、燃料が劣化しにくいため、定期的な入替などを行う必要がありません。大規模な学校・避難所でも、コストや手間を抑えて万が一に備えることが可能です。

※参照元:日本教育新聞(https://www.kyoiku-press.com/post-213982/)

学校・自治体に補助金は使える?

補助対象となる設置先の施設

①災害発生時に避難所まで避難することが困難なものが生じる施設医療施設、福祉施設(老人ホーム)等 ※1
②公的避難所(地方公共団体が災害時に避難所として指定した施設)自治体庁舎、公立学校、公民館、体育館 等 ※2
③地方公共団体が認知した一時避難所となりえる施設商業施設、宿泊施設、事務所、工場 等

参照元:LPガス災害バルク等申請ガイドブック(PDF)(https://saigaibulk.net/pdf/2023_guidebook02.pdf)

※1 ただし、医療施設のうち、災害拠点病院、災害拠点精神科病院、へき地医療拠点病院、へき地診療所、救命救急センター、周産期母子医療センターは除く。

※2 ②または③の場合、その設置先となる市区町村が国土強靭化地域計画を策定済みであること、もしくは大規模地震対策特別措置法第三条の規定による 地震防火対策強化地域に指定されていることが要件となります。

LPガス発電機の導入に補助金が
交付される

政府は、非常用電源の普及のために、各種補助金制度を設けています。

例えば、経済産業省が行っている「石油ガス災害バルク等の導入事業費補助金」では、公立学校・私立学校についても、補助対象経費の1/2以内、中小企業に該当する場合は2/3以内を交付しています(最高上限額は5,000万円)。

注意したいのは、対象となる設備が、最低でも3日間稼働できるLPガス発電機のみである点です。ディーゼル発電機やポータブル発電機は対象にならないので気をつけましょう。

他にも、国の制度や各自治体独自の制度など、さまざまな補助金があるため、利用できるかどうかチェックしてみてください。

※参照元:LPガス災害バルク等申請ガイドブック(PDF)(https://saigaibulk.net/pdf/2023_guidebook02.pdf)

学校における
LPガス発電機の導入事例

ここでは補助金対象の72時間以上(3日間)の連続稼働が可能なLPガス発電機を提供しているメーカーの昭栄・GENERACの学校での導入事例を紹介します。

【選定条件】
「LPガス発電機 メーカー」とGoogle検索して上位表示される企業のうち、
72時間以上(3日間)の連続稼働が可能と公式HP上に表記し、学校の導入事例を掲載しているメーカーをピックアップしました。
2024年2月26日調査時点

昭栄

昭栄 引用元:昭栄公式HP
https://www.shoei2000.co.jp/example.html

藤枝市立葉梨西北小学校

災害時のライフライン確保と一時避難所としての機能維持を目的として「SGS-8100BGS(三相)」「SGS-8100BT(単相)」を導入。震災時に水道、照明、空調等を確保し生徒の安全や衛生を配慮し避難を可能にしました。地域の防災拠点としての道路寸断などでの避難困難時にも近隣住民の一時避難所として利用可能です。

参照元:昭栄公式HP(https://www.shoei2000.co.jp/example.html)

昭栄の
公式HPで事例を見る

昭栄はこんな
LPガス発電機メーカー

600件以上の施設に選ばれた実績

昭栄は、長年にわたってガスエンジン発電装置システム事業を展開している企業です。LPガス・都市ガス仕様の非常用発電装置「ガス電くん」の設計・製造から販売・ 保守管理までをトータルに提供。多様なニーズに応えるべく、商品開発にも力を入れています。
「ガス電くん」はこれまでに全国各地に600台以上(2024年2月26日調査時点)もの製品を出荷。老人保健施設、病院施設、通信会社のデータセンター、個人住宅など、さまざまな施設のBCP(事業継続計画)対策用・災害対策用・節電対策用として注目されています。

屋上にも設置できる「ガス電くん」

非常用発電機の普及により、お客様の生命と財産の保護を目指している昭栄。「ガス電くん」は人と環境に優しいLPガスを燃料に採用し、メンテナンスを簡便化するだけでなく、小型・軽量で屋上設置にも対応します。
定格出力5kVA/5kW、重量400㎏で一般家庭や小規模の事務所でも無理なく設置できる「SGS-5000BT」をはじめ、定格出力46kVA、重量1,470㎏の「SGS-40S」、定格出力130kVA、重量2,100㎏以下の「SGS-125K」など、8種類をラインナップ。ニーズに合わせて選ぶことが可能です。

昭栄のLPガス発電機の特徴

昭栄の「ガス電くん」
引用元:昭栄公式HP
https://www.shoei2000.co.jp/about.html
型式SGS-5000BT
相数
単相3線
連続運転時間
72時間
検知からの起動時間
5
起動から電力供給までの時間
25
自動停止機能
あり
自動試運転、自己診断
あり
騒音レベル
公式HPに記載なし
寸法
810mm×1,670mm×1,243mm
重量
400kg
POINT01

自動運転で停電時すぐに発電が可能

自動運転モードにしておくだけで、停電を検知して5秒後にエンジンが起動。約25秒後には電力供給を開始してくれます。しかも、停電復旧後は自動停止し省電に切り替わるため、燃料が無駄になりません。自動試運転機能も搭載。定期的に起動し、異常があれば知らせてくれるので安心です。

POINT02

設置する場所を選ばない

低騒音である上、環境省が定めた「大気汚染防止法」の排出基準を大きくクリアする性能を実現。ほとんどの機種が「ばい煙発生施設」に該当しないため、条例などがある地域でも導入が可能です。また、非常にコンパクトかつ軽量なので、水害リスクがある地域では屋上に設置することが可能です。

昭栄の
公式HPで事例を見る

GENERAC

GENERAC 引用元:GENERAC公式HP
https://generac.jp/results/米子市-学校%E3%80%80ガーディアン導入/

学校施設(施設名不明)

鳥取県米子市にある学校に、BCP対策としてGENERAC社製の空冷式ガスエンジン非常用発電機「ガーディアン」を導入しました。導入時に都市ガスかLPガス可を選べる上、週に1回(任意で設定可能)、5分間のセルフチェック運転を自動的に行うタイプです。学校の他、一般住宅、クリニック、企業オフィスなどに多く導入されています。

参照元:GENERAC 公式HP(https://generac.jp/results/米子市-学校%E3%80%80ガーディアン導入/)

GENERACの
公式HPで事例を見る

GENERACはこんなLPガス発電機メーカー

世界的に有名な米国の
発電機メーカー

GENERACは、アメリカのウィスコンシン州を拠点とする発電機メーカーです。アメリカ国内の各都市に生産工場を配置し、住宅、商業、工業、建設市場向けの発電機を設計製造しています。 設計から生産に至るまで自社で行い、お客様の視点に立ったクオリティの高い製品を生産できる体制が大きな強み。信頼性の高い製品で、アメリカだけでなく、北米、ラテンアメリカ、ヨーロッパ、アジアなどでも大きなシェアを獲得しています。

自動で電子機器の機能を維持

GENERACのLPガス発電機は、8~750kVAまで対応。ニーズに合わせて選ぶことが可能です。定格出力22kVAの「プロテクターシリーズ」は中規模事業所向け、定格出力100kVAの「インダストリアルシリーズ」は、大規模な施設におすすめです。スッキリと無駄のないデザインや操作性なども魅力です。

GENERACのLPガス発電機の特徴

GENERACの
「GUARDIAN SERIES」

GENERACの「GUARDIAN SERIES」
引用元:GENERAC公式HP
https://generac.jp/product/guardian-series/
型式60Hzモデル G609/9-26kW
相数
単相
連続運転時間
100時間※指定オイル使用時
検知からの起動時間
10
起動から電力供給までの時間
※公式HPに記載なし
自動停止機能
あり
自動試運転、自己診断
あり
騒音レベル
※公式HPに記載なし
寸法
648mm×1,232mm×733mm
重量
153kg
POINT01

連続100時間稼働で安心

LPガスだけでなく、都市ガスにも対応しており、インフラの整備状況やコストなどを検討した上で選ぶことが可能です。停電を感知すると自動で10秒後には起動。指定のオイルを使えば100時間連続稼働するため、災害時も安心して過ごすことが可能です。

POINT02

充実の長期保証

設置後のメンテナンスやサポートは、日本販売総代理店である(株)シーエープラントが行っています。GENERAC本社の工場でトレーニングを受け、ライセンスを取得した技術者が責任を持って対応。3年間の長期保証(※保証には条件が付く場合があります)で、故障やトラブルにも即時対応してくれます。

GENERACの
公式HPで事例を見る

関連記事を見る
補助金対象で、
いざというときに使える

災害用LPガス発電機
メーカー3選

補助金助成の条件である「連続稼働が72時間(3日間)以上」(※)のLPガス発電機を提供している、LPガス発電機メーカーを厳選。導入する施設ごとに、おすすめの会社をご紹介します。

参照元:LPガス災害バルク等申請ガイドブック(PDF)
(https://saigaibulk.net/pdf/2023_guidebook02.pdf)

  • 医療・介護施設
    に導入するなら
  • 大規模商業施設
    に導入するなら
  • 宿泊施設
    に導入するなら
医療・介護施設
に導入するなら
昭栄
昭栄公式HP
引用元:昭栄公式HP
http://www.shoei2000.co.jp/
停電検知~電力供給の
時間が一番短い※2
大規模商業施設
に導入するなら
GENERAC
GENERAC公式HP
引用元:GENERAC公式HP
https://generac.jp/
提供可能電力が
一番大きい※2
宿泊施設
に導入するなら
Denyo
Denyo公式HP
引用元:デンヨー公式HP
https://www.denyo.co.jp/
換気扇レベルの静音の
LPガス発電機

【選定条件】
2024年2月26日調査時点「LPガス発電機 メーカー」とGoogle検索して上位表示される企業のうち、72時間以上(3日間)の連続稼働が可能と公式HP上に表記し、
導入事例を掲載しているメーカーをピックアップ。 そのなかで、公式HPで確認できる情報を基に以下の要望別で各社を選定しました。
■医療・介護施設に導入するなら=昭栄
調査した中で停電検知からの起動時間~起動から電力供給までの時間が一番短かったため※参照元:昭栄公式HP(https://www.shoei2000.co.jp/about.html)
■大規模商業施設に導入するなら=GENERAC
kVA(提供可能電力)が調査したなかで最長だったため
※参照元:GENERACHP(https://generac.jp/product/guardian-series/)
■宿泊施設に導入するなら=Denyo(騒音値が調査したなかで最も低かったため)
※参照元:Denyo公式HP【PDF】(https://www.denyo.co.jp/wp/wp-content/uploads/2020/08/legpower-1.pdf)
※1.2024年2月26日調査時点
※2.本メディアの調査企業21社の内。