災害用発電機以外にも、災害時に利用できる装置はあります。ここでは、地球環境に優しい再生可能エネルギーとしても人気が高い太陽光発電、太陽光発電と組み合わせて使用することで災害時にも利用できる産業用蓄電池、災害用の補助電源として注目を集める電気自動車をピックアップして紹介します。
太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換して利用する太陽光発電。太陽の光があれば発電でき、発電の際にも二酸化炭素などが排出されないので、地球に優しい再生可能エネルギーです。
太陽の光があれば、災害時でも電気を使用することができますが、太陽が出ている昼間のみで夜間は使用することができません。
また、雨の日や曇りの日は発電力が低下してしまうなど自然条件に左右されるため、安定した電力の供給は難しいようです。夜間や雨・曇りの日でも安心して電気を使うためにも、災害用発電機を併用するのがおすすめです。
電気を溜めておいて、繰り返し何度でも使える蓄電池。家庭用と産業用がありますが、産業用は容量も十数kWh~20kWhと大きく、使用できるサイクルも多くなっています。
蓄電池は、太陽光発電と組み合わせることで災害時の非常用電源として活用することができるといわれています。昼間に太陽光発電で発電した電力を蓄電池に溜めておけば、夜間や太陽光が少ない雨・曇りの日でも使用することができるためです。
ただし、産業用蓄電池は数百万円から1,000万円を超えるものもあるため設置コストがかかりますし、設置するためには広いスペースや100kg以上の重量に耐えられるコンクリート床が必要です。
災害時の産業用蓄電池の
メリットや
デメリットに
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排気ガスが出ないので環境に優しく、一般的なガソリン車と比べて燃料費が安い、走行音も静かで振動も少なく加速もスムーズと、メリットの多い電気自動車。
さらに、大容量のバッテリーを搭載している電気自動車やプラグインハイブリッド車は災害時の補助電源としての役割が期待されています。
電気自動車やプラグインハイブリッド車には、1,500Wまで使用できるACコンセントも整備されていて、スマートフォンの充電や電気ストーブ、ランプなどの家電が使用できるということも実験で証明されています。
ただし、大容量のバッテリーを積んでいても燃料がなければ使用することができないので、日頃から燃料の補充を意識しておく必要があります。また、長時間、安定して電気を使用するために、非常用・災害用発電機を準備しておくと安心です。