ガソリンではなく電気をエネルギー源として走る電気自動車。ガソリンを燃料にしていないので排気ガスが出ることもなく、太陽光発電などの再生可能エネルギーから充電するため、地球環境に優しい「究極のエコカー」とも呼ばれています。
ここでは電気自動車の災害時の活用法とメリット・デメリットについてまとめています。
電気自動車やプラグインハイブリッド車には大容量のバッテリーが搭載されており、1,500Wまで使えるACコンセントも装備されているので災害時の補助電源として活用できると言われています。
実際に電気自動車のバッテリーで家電がどの程度使用できるかという実験を行った結果、スマートフォンの充電、電気ストーブ、電気ポット、ホットプレート、ランプ、電気毛布などの家電を使用することができました。この実験結果から、電気自動車は災害時の補助電源として使用することができると考えられています。
電気自動車のメリットとして挙げられるのが、地球環境に優しい車だということ。排気ガスが出ないので大気汚染の原因にもなりませんし、太陽光発電などを使って充電することも可能です。
また一般的なガソリン車と比べて燃料費も安く、その時の電気料金やガソリン料金によって変わりますが、電気自動車の場合でガソリン車の1/2程度、プラグインハイブリッド車の場合でガソリン車の2/3程度の燃料費だといわれています。ガソリン車と比べて走行音が静かで振動も少なく、加速もスムーズです。
自治体によっては電気自動車を購入する際、減税や補助金を受けることもできます。
新車で販売されている電気自動車の価格は300~400万円。減税や補助金が受けられたとしても、100万円台で新車が買えるガソリン車と比べると高額になります。
またガソリン車は5~10分ほどで給油が完了しますが、電気自動車の場合、家庭用の充電器でゼロからフル充電すると8時間かかります。急速充電をしたとしても30~40分ほどの時間がかかり、しかも80%しか充電できません。
走行可能距離もガソリン車と比べて短く、フル充電した状態でも200~600kmといわれています。1回の満タン給油で平均600km以上走行できるガソリン車と比べると長距離の移動が不安視されているようです。
電気自動車のバッテリーを使って災害時や停電時に補助電源として使用することはできますが、燃料がなければ使用することはできません。日頃から燃料の補充を意識しておくことはもちろん、長時間、安定して電気を利用するためにも、非常用・災害用発電機を併用するのがおすすめです。